サブスクリプション(以下、サブスク)とは、予約購読、購読料、会員費といった継続課金サービスのこと。ユーザーのメリットとしては、毎月商品やサービスを購入する手間が省ける。サービス提供側のメリットは、毎月購読料といった形で売り上げがある程度確実に発生するので、収益が安定しやすく、事業投資しやすい。個人では、有料メルマガという形で誰でも副業としてはじめやすく、サブスクは人気が高い。

ハードやソフトの売り切り時代は、購入者が購入後の商品の保守、管理を責任をもって行うことが慣習だった。供給側は悪く言えば、「売ったらそれで終了」なわけで、カスタマーサポートなどもほとんどないものだった。

しかし、今ではSNSで商品のいいレビューも悪いレビューも赤裸々に公開されるし、満足いかない商品については、容赦なく炎上対象に吊るし上げられる。販売側よりも、購入側のほうが優位という見え方もある。

その為、悪しき業者は生き残れずに、ユーザーファーストな販売者は生き残れる時代ってことだよね。

では、どうすれば、ユーザーの満足を上げられるか?サブスクで成功できるか?

サブスクは、成功体験が命綱

商品売り切りの時代とは変わって、サブスクではユーザーは解約が簡単でいつでもできる。だから、企業のサービスを利用することで、どれだけ成功体験を積めるかが勝負になる。

・業務の効率化が進んだ
・人件費の管理コストが削減できた
・売り上げが上がった
・分析工数が下がり、精度が向上した

といった成功体験を提供することで、継続したくなる。この「継続したくなる何か」がないとサブスクは成功しづらい。

「毎月お金を払うなんてもったいない」と思われたら終わり。解約ボタンをポチっとされる。

<ユーザ心理>
・毎月お金を払ってでも利用したい
・お金を払っても元を取れてる

と思ってもらえる「何か」が必要。

その為の「何に価値を感じてくれているか?」「もっと満足してもらうために何ができるか?」といった試行錯誤は必要になるよね。

サブスクは、解約した後が勝負

サブスクは、いつでも解約できる性質上、逆説でみると、「いつでも継続できる」と言える。一度、解約した後に再度購読することも多々ある。

個人的な話になるけど、翌日配送をしてほしくてアマゾンプライムに一度登録しても、アマゾンプライムビデオも見ないし、急ぎのネットショッピングもあまりしない。そのため、2~3ヶ月したあたりで「なんかサービス使わないな」と思って解約してしまう。

そして、数か月したころに、急ぎでアマゾンプライムを利用したいときに会員サービスに一緒に登録して商品を購入する、といった流れをここ数年続けている。ずっと登録してても大した金額じゃないけど、なんかもったいない気がして・・・(せこ!)

雑誌の定期購読もそう。「もう読まないな」と思ったころに解約するけど、興味がわくと定期購読に申し込んでいる。

つまりは、もう一度使いたい、と思えるかが勝負になる。

サブスクは定期的なアップデートが必要

「興味があって毎月料金を支払うことに同意しているわけだから、現状のサービスレベルで十分」という意見もある。確かに、サービスを受ける側からすると、一定のサービスが担保されていれば、それ以下にならない限り解約はしないだろう。

しかし、ここまで読んでくれてるあなたもサブスクの魅力や可能性に興味を持ってくれてるのだと思うけど、多くの企業もサブスクでなんとか売り上げアップ、安定を図ろうとしのぎを削っている。現状維持=衰退と考えてもいい。hulu、ネットフリックス、Amazonプライムビデオなど動画配信サービスが競合ひしめき合っているように、どの分野でもサブスクの競争が激化してきている。

現状維持では難しい。常にアップデートしていく必要がある。今やユーザーは情報武装で来るわけだから、体験価値をどれだけ維持、向上させる工夫ができるかが成功の秘訣。

継続課金の恩恵を受け続ける為には、ベンダー側もサービス改善と試行錯誤を「継続」しなければならない。