面接で必ず聞かれると思うし、聞かなければいけない質問が1つある。

それが、「希望の年収はいくらですか?」

面白いことに、その返答は実に面接者の本音というか人間性が垣間見える瞬間だ。転職するぐらいなので、誰しも現職の年収よりもアップしたい、と思うのは当然のこと。

でも、年収の交渉がうまいか、下手かで、希望の転職先の年収が変わってしまう。一番最悪なのが、面接官にびびってしまって、本来の希望であり妥当な年収交渉ができず、現状維持か現年収以下にされてしまうことだ。

せっかく入りたかった会社に入社できるのに、年収が低いんじゃ、ちょっと考えものだよね?だからこそ、年収ダウンを避けるためにも、気をつけておかなければいけないポイントを述べたいと思う。

①現年収金額で嘘をつかない

高い年収交渉を有利に運びたいために、現年収をあらかじめ高めに設定しいる面接者がいる。はっきりいっておく。

「バレるからやめとけ!!」

前職の年収は事前の職務経歴書か履歴書に記載されているからわかる。だいたい業界の相場とか人事の横のつながりで相場ってものが知られている。それゆえ、平均よりも大きく乖離したこう年収だと、まず「あ、この人、嘘ついてる。信用ならんな・・・」と察っされてしまい、一気に心の壁ができてしまう。

しかも、万が一うまく交渉成立で年収アップして入社したところで、源泉徴収票の提出で一発でバレる。「職務経歴書の内容に虚偽がない」前提で、もし偽りがあったら、契約解除できる旨の記載が大抵の雇用契約書等に記載されて入る。そのため、入社後に、「君、嘘ついてたやん(イラ)。やっぱ不採用ね。」となる可能性は十分ある。

②志望動機として「年収アップ」を堂々と伝える

日本人の「謙虚な心」が美徳です、の精神で「自分、御社で仕事できれば無休無給で全然平気っす!」レベルの気合を見せてくる人がいるが、これもやめたほうがいい。

第二新卒で、ポテンシャル採用だったらまだしも、ベテランで経験豊富かつ即戦力である前提の面接では逆効果。むしろ、「この人、何も自分に自信のもてるスキルないのかな」と疑ってしまう。または周りから評価される仕事をしていなかったために、年収交渉に自信がないのだろうか、と少なくとも僕は思ってしまう。

年収アップを期待するのは当然のこと。採用側も即戦力があって、会社に貢献してくれそうな人を喉から手が出るほど欲しがってるわけだから。堂々と自信を持って希望年収を伝えよう。

③希望年収の根拠は明確に

さて、現年収からいくらまでなら面接官に嫌悪感を抱かれずに、提案することができるだろうか?少ない金額からちょっとずつ釣り上げてく?それとも、突拍子もない高い金額から徐々に下げて妥協点を探させる?

ここは非常に難しいところだが、この答えには「根拠」が必要だ。やることとしては、事前に面接起業の平均年収、希望職種の自分と同じポジションならどのくらいの年収が平均か、といったところを調べておいたほうがいい。

なぜなら、総合職でもA社では30歳で平均年収300万円だとして、B社だと250万円だとする。B社に「年収350万円希望です!(キリッ)」と提案した場合、100万円も高いわけだ。A社なら「50万円上乗せできたか」となっても、B社からしたら「え?まじ?そのスキルで100万アップ?こいつもしかしてサイコパス??」と思われてしまわんでもない。

本命で転職希望の会社であれば、年収交渉で面接官の気持ちを離れさせてしまうのはもったいない。対戦相手知らずして、戦略も戦術もない。受かる人ほど、相手企業を調べて入るものだ。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」by孫子

まとめ:どうしてもこの人が欲しい。と思われる人材になれ

これまでポイントを説明してきたが、小手先のテクニックじゃんと思われたかもしれない。確かに、そう思われても当然かもしれない。しかし最低限知っておくべきことであり、知らずして不要なミスをしてしまうのは非常にもったいないことだよね。

結局のところ、年収アップの交渉は、最終的には、あなたが「君だよ君!君みたいな人が我が社に必要な人材なんだよ〜〜〜!!!」と言わせられるような魅力的なビジネスマンであるか否か、なんだよね。

今の会社で必要とされる人間と思われない人間なら、他の会社に面接にいっても、必要な人とは思われにくい。

・本業の実力、実績があるか
・常にスキル、技術を磨いて入るか

この2つを意識して、まずは今の自分の「適正年収」を査定してみるのはいかがだろうか。

同期と比べて評価高い?役職はついてる?同業他社の人材と比べても、価値があるって断言できる?その職種で必要な資格は持ってる?第一人者とは言わずともそれレベルの実力がある?etc・・・まずは自問自答してみよう。

客観的にみて、「おれの年収は1,000万円以上だ!」と確信があるのであればいい。もし、現年収と同等か、それ以下と思うのであれば、そもそもまだ転職は早いのかも知れない。

今の会社で実力と実績を積もう。それからでも遅くないし、逆に、「実力と実績」が身についてからのほうが、圧倒的に年収アップを後押ししてくれることは間違いない。がんばろう!