上司でも部下でも「自分だけの仕事」ってあると思う。専門知識や能力を活かしてる仕事で荒ればなおさらのこと。社内での希少性を出すにも自身の専門性が高いに越したことはない。しかし、、その仕事を俗人化し、関係業者も紹介せず人材育成も怠って、無理くり「自分だけができる仕事」を作り出していないだろうか?

組織を腐敗させるマウンティング社員

例えば、あるイベントを担当するとして、代理店とは自分一人が参加する、メールはCcに関係者を一切入れず自分だけがやりとりして情報を遮断する、といった「マウンティング社員」が少なからず存在する。またその予備軍も数えたらはんぱない。マウンティングすることでまず社内の情報の透明性が損なわれる。なんせその人しか知らないのだから。大した情報でなくても、その人だけが知ってることで強制的に「希少性を生ませる」ことは可能だ。

でも、こういう仕事のスタイルが確立してくと必ず歪みが生じることはいうまでもない。当然「あの人、仕事独占してない?何も他の人に共有しないし」って感じで周りから不信感が生まれてしまう。

マウンティングしない、させない

業務独占は社内で仕事がある自分の居場所を用意してくれる。しかしそれでは部下もそのやり方を真似してしまうリスクもあるし、上司の信頼を損ねるリスクすらある。業務は自分の手から離して部下でもできるように教育しよう。「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」のように釣り方はどんどん教えないといけない。魚すら与えていないのであれば、それは今あなたが行なっている業務は危険信号だ。

社員が増えるほど、リテラシー、能力、人格も多様化していく、その中で統率を取るためにリーダーが取るべきアクションは「業務の仕組み化作り」ではないだろうか。情報の透明性と幅広い分野の専門家を増やし、育成することこそが組織強化の最短距離だと思う。